07.11.13
#700型コントロールパネルと熱電対について重要なお知らせ
「エクセルキルンには#700型コントローラと、ふたの開閉が指一本で行えるリッドリフター(EX324は除く)が装備されています。最近白金の熱電対についてお客様からの問い合せがありましたので詳しくご説明します」
#700型コントローラの熱電対について
Sタイプ(白金)とKタイプに対応
アメリカの全自動焼成電気窯のコントローラはほとんどオートンコーン方式を使用しています。エクセルキルン最新の#700型コントローラーはKタイプとSタイプ(白金)両方の熱電対に対応しています。
日本の窯では白金(プラチナ)の熱電対が多く使われていますが、一口に白金(プラチナ)の熱電対といってもRタイプとSタイプの2種類があり、日本ではRタイプが主流です。
同じ白金タイプでもRは使えません
アメリカはKタイプが多かったのですが、最近Sタイプの熱電対も使われることがあります。同じ白金(プラチナ)タイプでもRタイプとSタイプは別の物です。プラチナの含有量が異なるため、#700型のコントローラに使用できるのはSタイプで、Rタイプには対応していません。
違うタイプの熱電対を使うと危険
コントローラと異なるタイプの熱電対を使用すると危険です。熱起電力が異なるために、例えば窯の中が実際は1300度あるのにコントローラの表示はまだ700度といったことが起こります。また熱電対に繋がる補償導線もそれに対応する正しいものを使わなくてはいけません。
そのためにエクセルキルンの熱電対は必ず純正の、コントローラに対応した正しいタイプをお使い下さい。従来エクセルキルンではEX2099SF以外のモデルではコントローラも熱電対もKタイプを使っています。
#700型のコントローラはKタイプとSタイプの熱電対に対応していますが、安全のためコントローラの変換はヒュース・テンの技術によってのみ可能です。お客様が個々に変換することはできません。ヒュース・テンではそれぞれの窯についてデータがきちんと保存しており、お客様の窯のシリアル番号によって厳重に管理しています。どんな小さなことでも疑問に思ったらお気軽にお問い合せ下さい。
熱電対の特徴
熱電対はその構成材料による区分だけでもR,S,K,Nなど8種類あり、それぞれ特徴があります。特に#700型で使用する2種の特徴については次の通りです。
Kタイプ

クロメル・アルメルという合金で出来ています。アメリカの陶芸窯で2004年以降使用されているシース型Kタイプは1200℃程度の熱を計測しますが、これ以上の温度には適しません。ヒュース・テンのシース型は1300℃でも使用できる驚異的な熱電対です。
ヒュース・テンのシース型Kタイプ熱電対は2004年までアメリカを含む全世界で使われていた世界で最も優れていると言われた熱電対ですが、製造会社がなくなったために手に入らなくなり、Amaco社およびSkutt社を含む多くのアメリカの電気窯では8ゲージタイプの使用を強いられています。
ヒュース・テンでは最も品質の高いシース型Kタイプとして定評のあったその熱電対(日本でもアメリカでも未だ同等のシース材を作ることが出来ません)を確保し日本で仕上げをしています。Kタイプは廉価で工業用として最も多く使用されている熱電対です。またシース材が堅固な為に衝撃に強く丈夫です。
Sタイプ

白金と白金ロジウムを使っているために非常に高価です。等級によって1100℃から1600℃まで(ASTM規格では1450℃)の温度範囲があります。また温度範囲が高いのでKタイプより長期間正しい温度を計測します。ただし熱電対が極めて細く磁器保護管なので衝撃に弱くたな板などにぶつけるとすぐ折れる危険があり取扱に十分注意が必要です。
結論
白金の熱電対は、高温で正しい計測が長期間可能であるという点で優れています。特別に大量生産(高温焼成)を常に行う環境であればSタイプは長期間信頼できる熱電対です。ただし、高価であるということと細く割れやすいのでぶつけないように十分な注意が必要です。大型のEX2099ではその意味でSタイプ用のコントローラ(従来の#600型コントローラであっても)とSタイプ熱電対、また焼成頻度が非常に高くても形の劣化が遅いAPMエレメントを使用しています。
通常の使い方をする場合はより廉価で丈夫なKタイプを使う方が適しているかもしれません。どんなに注意していてもたな板や作品の窯詰めや窯だしで熱電対にぶつかることがあるでしょう。高温での焼成を長期間行った場合熱電対は劣化しますが、白金熱電対より気を使わずに交換することが出来るとも言えます。ユーザーの、窯に対する考え方、使い方によってそれぞれの特徴をふまえてお選びいただくことが可能です。(#600型コントローラではSタイプかKタイプか一方にしか対応していません。)
注意:ただしここでKタイプと記載しているのはあくまでヒュース・テンのシース型Kタイプです。他のシース材を使ったKタイプの場合、高温焼成では短期間で劣化が起こる不具合がありました。ヒュース・テン技術からの提言によってアメリカのメーカーでその使用を止めた経緯があり、お勧めできません。
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